カラスに学ぶ更年期

高島心理カウンセラー

2018/7/13

カラスに襲われました。
人気のない林の中をランニングしていた時のことです。

今から振り返るとやけにカラスが騒がしいなと心のどこかで気づいてはいました。
ただ引き返すなどということは微塵も考えず、そのまま馬鹿みたいに騒がしいカラスの下を通り過ぎました。

すると突然静まり返ったかと思うと、背後から風圧が。
カラスが頭上をかすめて飛び去ります。
まさに頭すれすれに。

そうです、北海道は現在カラスの繁殖期。

「カラスに襲われたときは両腕を上げるとよい」という話を思い出し、両腕を耳の横につけて、バンザイのようなポーズで走り続けました。
すると、頭を狙うことができないようで、両腕の上を威嚇しながら飛ぶことしかできないようでした。

それでも、三度四度と結構な回数、襲い続けてきました。
直接体が触れるということはなかったものの、見えない背後、それも空中から襲われるというのは、結構な恐怖感を伴うものでした。

そして、同時に思ったんです。
「カラスは怖くないのかな?」

カラスが私を襲ってきたのは、繁殖期だから。
私が彼らの巣に近づき過ぎたのが原因でしょう。
カラスは年がら年中人を襲うわけではありません。

試みに、日本に住むカラスの体重を調べてみると、
ハシブトガラス 550-750g
ハシボソガラス 330-700g
とあります。

私の体重が70kg台ですから、実に100倍以上!
体重比だけで考えるならば、私たち人間が陸上最重量の生物、アフリカゾウに立ち向かうのと同じことになります。
そんな、体重比100倍以上の相手に素手(素羽?)で立ち向かうわけです。
ものすごい勇気です。
それが、繁殖期というだけで起こる。

私たち人間も、カラスと同じ生き物ですから、同じメカニズムを持っている訳です。
もちろん人間は特定の繁殖期を持たない特異な生物ですから、カラスと同列に語ることはできません。
それでも、ホルモンバランスの変化によって、身体だけでなく、精神面でも変化・変調がおこることは容易に想像できます。

人間でホルモンバランスの急激な変化といえば更年期があげられるでしょうか。
更年期というと、肩こり・頭痛などの身体面での症状が真っ先に思い浮かびますが、心に与える影響も侮れないものがあるということでしょう。

「おかしい」「こんなの自分じゃない」「いつまで続くんだろう?」
更年期になると、長年なじんだ自分の感覚が急激に変わるわけですから、受けとめられず不安になるのも当然ではあります。

ただ、それを引き起こしているのは、ホルモンバランスの変化。
逆らうよりも、自分が変わって当然と受け容れる方がずっと楽になれる気がします。
何せ100倍以上の相手に立ち向かう勇気すらわいてくる力を持っているのですから。

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