【コミュニケーション】

行動の質を変えるには

丹下坂心理カウンセラー

2019/1/15

学習係、生活係、文化係など小学校の頃、ほとんどの人が係活動を経験したことがあると思います。

中学、高校ともなれば生徒会あるいは、部活のキャプテンや部長などを務めた人もいることでしょう。あるいは、家庭で何らかの役割が決まっていたという人もいるかもしれませんね。

こうして私たちは社会人となり、さまざまな部署に配属され、社会の一員となっていくわけです。自ら希望する、命ぜられるに関わらず、任命されたその日から仕事に対して「責任」が生ずることになるのです。

「責任をもって仕事をする」、これは一社会人としてとても立派なことですね。まず最初に求められるスキルといっても過言ではないはずです。

ところが、ここに人が生きていく上での大きな落とし穴が潜んでいます。

小学校での係活動も、中学や高校での部活動も、家庭での役割もそして、社会人になってからの仕事も、どれもが手伝いの立場だったとしたらどうでしょう?
人がしているその仕事を手伝ったわけですから、必ず、その手伝った人あるいは周囲から「ありがとう」と感謝されませんか?

ところが、
「今日からこれはあなたの仕事ですよ」
そう言われた日から、その仕事には責任が伴うようになります。
つまり、「やって当たり前」になるわけです。

やって当たり前のことですから、感謝などする人はいるはずがありません。
感謝するどころか、
「責任感が足りない!」
「任された仕事もロクにできない!」
「任された仕事しかやらない!」
こんなセリフも日常茶飯事です。

男女の関係においても同じことが言えます。
役割がはっきりしていた方が家事がはかどるから、フィフティーフィフティーの関係でいたいから、など、理由は様々あるでしょうが、家事を役割分担しています、というカップルは割と多いのではないかと思います。

確かに、やっていない・やったが一目瞭然ですし、その方が合理的な場合もあるでしょう。
ところが、洗濯物がたたまれていない、食器を洗っていない、お風呂場を洗っていないなど、やるべきことが為されていない場合、それは非難の対象となるのではないでしょうか?

役割分担が決められる前は、どちらかが必ずやっていたはずなので、そこには
「ありがとう」
という感謝の言葉があったはずです。

ところが、役割分担ができた後は、感謝はおろか、やっていないと非難の対象となるだけでなく、
「わたし(俺)ばっかり!」
と、不和の火種も作り出すものとなります。

学校でも、職場でもそして、家庭でも責任のある仕事は「やって当たり前」です。その通りです。
その当たり前にも、
「がんばってるね」
「ありがとう」
そんな労いの言葉があると、「がんばろう!」そういう意欲につながりませんか?

ほんの一言が人のこころを動かします。そして、それは行動へとつながります。
こころの質が変われば行動の質が変わります。

あなたの周りの人を見渡してみてください。
「やって当たり前のこと」をもくもくとこなしている人がいませんか?
そんな人に、
「がんばってるね」
「ありがとう」
ほんの一言、そう声をかけてあげませんか?


執筆者:カウンセリングMaNa 丹下坂 愛実

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