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ー こころの相談室 ー カウンセリングMaNa
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2018/3/2
何かにつまづき転んでしまい泣いている子ども。
その子に、お母さんは何と声をかけるでしょう?
こんなことを今回のこころ塾では話し合いました。
「大丈夫?痛かったね」と、子どもの気持ちに寄り添い、子どもを抱きしめて、全面的に受け入れるという意見がまず出ました。
一方で、あえて手を貸さずに、黙って見守るという考えも。
手を貸さないという対応には、子どもを強くたくましく育てたいという教育的な意図がはたらくようです。もちろん、この意図自体はよくわかりますし、お母さんが実際にそのように行動する場面もあるでしょう。
では、「強い子に育てたい」といった意図をはたらかせずに、お母さんが自分の感情に素直に従った場合はどうなるでしょうか。
泣いている子供のもとにさっと赴き、「痛かったね。もう大丈夫だよ」と懐に抱いてあやす。
それが、お母さんにとっての素直な、本心からの行動になるようです。
それから、現実的には、何とか泣き止ませようと必死になるあまり、
「それくらい痛くないでしょ。もう泣かないの!」
といった声をかけてしまうお母さんも多いかもといった意見も。
泣くのを止めさせようとついつい行動面に目が行ってしまい、子どもをまず受け入れるということが難しくなってしまうようです。
けれども、お母さんにとって、自分の思いに正直な行動は、
「大丈夫?痛かったね」
と、子どもに寄り添い、全面的に受け入れることです。
それには、〇〇しなければという思いから自由になることが必要なようです。
そして、子どもが一番望んでいるのは、もちろん気持ちを全面的に受け入れ、抱きしめてもらうことです。
そうすれば深い安心感に包まれ、自然と泣き止むのです。
お母さんが泣く子をあやすように、
私たちは、自らの苦痛に対して
世話をしなければなりません。
——ティク・ナット・ハン「抱擁」より
私たちの心は、苦痛や怒り、心配や恐怖といったネガティブな感情がわきます。
多くの場合はそういった感情に支配され、感情まかせに行動してしまうかもしれません。
あるいは、その感情を抑圧する場合もあります。
「怒ってはいけない。冷静にならなければ」のように。
「許せない思いになっているんだね」
例えば怒りの感情に気づいたら、そのように自分に言葉をかける。
怒りに限らず、ネガティブな感情に気づいたら、その思いを何とか止めようとしたり、なぜ否定的な思いが出るのかとあれこれ分析するのはやめ、その思いを全面的に受けれ入れる。
それだけで、心は穏やかになっていきます。
泣いている子どもがお母さんに受け入れられて安心するように、
愛情をこめて苦痛を世話をすることで、私たちの心も安心します。
ネガティブな感情に気づいたら、「そうだね。いやだよね」と微笑みかける。
今週の実践です。
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