第3回実践心理学研修会

「心理分析」を終えて

高島 昌彦

2019/10/29

心理学は学問ですから再現性が求められます。
誰がやっても、何回やっても同じ結果が得られる。
だから、その理論は正しい(はずだ)と証明できる。
「選択肢が多過ぎると選べない」なんていうのが典型。

ですから、例えばマーケティングなどでは大いに心理学が活用されいます(ついでながら、マーケティングの観点で上の問題を扱うと、単純に選択肢を減らせばよいかというとそうでもありません。確かに、選択肢を減らした方が商品を選んで購入するお客さんの割合は増えるかもしれません。ですが、それではお客さんの量そのものが減る可能性が高まります。というのも、選択肢が多い方が人の集まる傾向が高いからです)。

一方で、個人の「こころの動き」があります。
「選択肢が少ないのに決められない私」とか、「みんなが集まるところには行きたがらない彼」とか。
そして、それがそういう気分のときもあればそうでないときもあったり…。

そういった「こころの動き」は心理学の範囲ではありません。
当たり前ですが、再現性や客観性がありませんから。
そして、この「こころの動き」に焦点を当てているのが、実践心理学研修会です(その意味では名称がふさわしくありませんね)。
なぜなら私たちが気になっているのは、人間全般の傾向よりも、目の前のその人であるから。
目の前のその人の気持ちこそを知りたいんです。
うまく関わっていきたいから。
成長してほしいから。
助けてあげたいから。

今回のテーマは「心理分析」。
人間全般のこころの傾向ではなく、その人のこころの動きを追う。
恰好な材料は、自分のこころの動きでしょう。

そして、自分のこころの動きを追っていくと気づくことがあります。
それは、自分のこころで起きていることに無自覚な自分です。

「どうしたらいいだろう」
「~すべきなのに」
ついつい私たちは、こういった気持ちに圧倒されてしまいます。

そんな時に、無自覚なこと。
それは、自分は本当は「どうしたいんだろう」ということです。

今回は、自分そして他者の行動について、モチベーションを心理分析しました。
すると、気づいていなかった、意外なことが明らかになります。
そして、ほとんどの場合、心理分析するだけで対処が生まれそうです。

第3回実践心理学研修会「心理分析」。
こころの動きを追っていくと、自分の気持ちがわかってきます。
自分がなぜその行動をしているのか(していないのか)、その目的が見えてきます。
集団心理にしても、集団が自分に与える影響、あるいは自分が集団に与える影響を知ることになります。
そして、自分の気持ちがわかる先にあるのは…。

「自分のことをもっと知りたい」
「本当の自分とは?」
「そもそも自分とは?」
「生育環境がその人間性を作る?」
「パートナーシップとは?」
「どうすれば幸せと感じることができるのか?」
「自分を知ることが幸せにつながるのか?」
「そもそも幸せとは?」

次回学んでみたいことにこのようなテーマが挙がっていました。
ますます名称変更が必要ですね。
例えば、「こころ塾特別講座『〇〇〇〇』」とか?
原田さんとも相談してみます。
皆さんも、何かよいアイデアが思いついたらお知らせください。


執筆者:カウンセリングMaNa 高島 昌彦