こころ塾だより

苦しみからの解放を約束するもの

丹下坂心理カウンセラー
高島心理カウンセラー

こころ塾初級コースが終盤に差しかかる頃になると、見た目で変化を感じさせる塾生が見られるようになります。
表情が明るい。
通い出した当初と比べると、その差は歴然。
会った瞬間に優しさと安心感が伝わってきます。
心なしか、声のトーンもいくぶん高くなる感じ。

このような変化を見せる塾生には皆、共通点があります。
自分と向き合う実践を続けていること。
それも、見たくない、気づきたくない自分と向き合う実践です。

それまで気づいていなかった苦しみの記憶・感情に向き合うには勇気がいるものです。
開いてはいけない箱の蓋に手をかけているような、不安定で嫌な気分になります。
出来れば避けて通りたい。
それもそのはずです。
何年も、場合によっては何十年も無意識に抑圧してきた出来事・感情ですから。

そこに向き合う実践をする。
それも、一度や二度ではなく、日々続けていく。
こころ塾で、毎回起こるこの奇跡の原動力は何なのか。
それは仲間です。
仲間という存在。

仲間といっても、抱えている苦しみはもちろんそれぞれ違います。
手を取り、足を取り、道を切り開いて先導してくれる人はいません。
それぞれがそれぞれの苦しみと向き合うわけですから、実践は孤独なものです。
自分の抱えている苦しみに向き合えるのは自分だけですから。

そして、そんな孤独な戦いをしている人が集う場所。
それが、こころ塾です。

戦っている場所はそれぞれ違います。
具体的な体験も、もちろんそれぞれ違います。
それでも、自分の苦しみと向き合っているという体験は共有しているんです。
だから、共感しあえる。

夫の言葉からBeingを感じた喜び
何度思い出しても許せない出来事
職場で日々味わう苦悩

時には笑顔で、時には枯れるまで涙を流して、
共感しあえる仲間とのつながりが、苦しみに向き合う原動力となっていくんです。

書物を読むだけでは味わえない実感。
一人だけでは辿り着けない領域。
苦しみからの確かな解放。
実践の場として、こころ塾が約束するものです。