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ー こころの相談室 ー カウンセリングMaNa
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2022/1/20
幸せな気分を味わっていたのに、目が覚めてがっかりしたり、
反対に「夢でよかった」と目が覚めてホッとする経験。
あなたにもおありですよね。
一体、夢とは何なのでしょうか?
そして、夢からどんなことがわかるのでしょうか?
睡眠中にあたかも現実であるかのように感じる感覚や意識体験を夢といいます。
映像などのイメージ体験の他に、聴覚や身体感覚を感じることもあり、
といった特徴があります。
夢は睡眠の不純物に過ぎないとされていた時代もありましたが、1950年代にレム睡眠が発見され、レム睡眠と夢との間の高い関連性が報告されて以降、これまでにさまざまな手法を用いて研究がおこなわれてきました。
近年では、脳機能イメージング(生きている脳内の生理学的な活性を測定し、画像化すること)を用いた研究も進んでいます。
なぜ夢を見るのか、夢の中では何が行われているのかといった夢の機能については、
といったように、それぞれの立場からさまざま説が唱えられています。
夢の機能についてはまだまだ十分に解明されてはいませんが、近年では、4の「不要な記憶を消去している」(記憶処理仮説)が注目を集めています。
というのも、ごく最近、名古屋大学の研究グループが、この仮説を指示する発見をしたからです。
その発見とは、マウスの脳内にある「メラニン凝集ホルモン産生神経」と呼ばれる神経細胞群が、レム睡眠中に記憶を消去しているということです。
簡単にいうと、眠っているときに記憶が清掃されていることが実験で明らかになったのです。
記憶情報は神経回路シナプスに蓄積されます。
その情報が多すぎると、神経回路に同じ情報が固着したり(強迫観念)、意味のない情報にとらわれてしまう(幻覚)。
ですので、そうならないように好ましくないシナプスの接続を減らすのが、夢の役割であると考えられるのです。
研究から、夢を見ているときの脳では、記憶上の整理や消去が行われていると考えられます。
このことをレンタルビデオ店に例えて考えてみましょう。
レンタルビデオ店に行くと、「アクション」、「恋愛」、「SF」、「ホラー」、「アニメ」といったようにカテゴリー別に陳列されていますね。
同じように、私たちの脳の中にもライブラリーがあって、記憶を「仕事」、「家族」、「友だち」、「恋愛」、「幼稚園時代」などのカテゴリー別に整理しています。
私たちの脳は、レム睡眠になると、それら記憶情報に自動的にアクセスを始め、ライブラリーに貯蔵された記憶を引っ張り出したり、まとめたりします。
その過程を脳の中で再生しているのが夢になります。
つまり、さまざまなカテゴリーに保存された記憶情報からDVDをいくつか引っ張り出し、合成したものが夢となるわけです。
通常は同じカテゴリーや類似の情報が結合するため、夢の内容はストーリー性を持つものの、同時に現実にはあり得ないことも起こります。
このように、夢とはレム睡眠中に自分の記憶をまとめ上げ、「自分にしか見えない形で映画を上映しているようなもの」(東洋大学社会学部教授 松田英子)といえるわけです。
ですから、夢はお告げのように外側からやって来るものではなく、自分自身の体験(現実体験の他、想像などの仮想体験も含む)が素材となり、内部で生成されたものになります。
ここで、夢に対して心理学がどのように向き合ってきたかについて、簡単にご紹介します。
霊やお告げなど宗教的な視点で語られていた夢を、科学の視点で研究したのが、精神分析の創始者であるジークムント・フロイトです。
フロイトは、無意識の欲求が夢に現れると言いましたが、その多くは性的な欲求不満ではないかと考えました。
例えば、棒状のものは男性器の象徴、洞窟などの穴は女性器の象徴というように。
しかし、その後の脳科学の進歩につれて、夢の解釈(夢判断)による治療は科学的根拠に乏しいと批判が多く、現在の精神医療の中で行われることはほとんどありません。
フロイトの夢分析に対し異を唱えたのが、弟子でもあるカール・G・ユングです。
ユングは、夢は無意識の現れであるとする点ではフロイトと一致していますが、無意識に抑圧されたものではなく、むしろ意識を補填するものと捉えました。
また、最終的には夢の意味を個人的無意識のみならず、人類に共通した無意識をされる集合的無意識にまで拡大して解釈しました。
しかし現在では、このような精神分析的夢理論は、実証的なエビデンスを欠くと批判もされています。
アルフレッド・アドラーは、人の人格は覚醒時も夢の中も変化しないと考えました。
そして、夢を未来の行動をリハーサルする方法であり、問題解決の機能を持つものと考えていた点では、進化論的夢の捉え方とも一致しています。
また、夢は感情を作り出す工場の役割も果たしていると考えました。
夢の中で感情を作り出すことによって、その人なりの課題処理の方法を実践するように、自分自身に強いるというわけです。
ですから、よい感情を伴った夢の場合は、その人の向っていきたい方向やその条件とそこへ至る手段が示されている。
反対に、悪い感情を伴った夢の場合には、向かいたくない方向やその条件が示されている。
このように考え、カウンセラーの質問に答える形で、夢の中の象徴が実生活の中の何を示しているのか確認しながら、クライエントが向かっていきたい方向を導き出していきます。
ゲシュタルト療法では、夢に統合されていない自己(未解決な問題)が存在していると考えます。
「今、ここ」に注目し、夢を自分の一部として再体験することで、自分自身の気づいていなかったことに、気づいていきます。
ですから、ゲシュタルト療法の夢分析では、治療者の解釈といったものは提示されません。
結果として、今この瞬間に気づくことで自分を知り、自分の選択と責任よって統一されたパーソナリティを確立、そして生き生きと生きていくことを目指します。
ゲシュタルト療法の夢分析の代表的な手法に、ドリームワークがあります。
夢のメカニズムで見た通り、夢はあなたのライブラリーに貯蔵された記憶から生成されます。
ですから、たとえその夢がどんなに奇妙なものであっても、夢のパーツの一つひとつは全てあなたのものであるわけです。
その夢の中に出てくる断片を、「断片化された自己」と考え、「バラバラに分割され、自分のものとして所有されていない、疎外された自己を統合するのがドリームワークです。
ドリームワークを開発したフレデリック・パールズは、「潜在能力を妨害する要因である中間領域を理解するためには、夢ほど恰好な方法は他にない」と述べています。
私たちは知らず知らずのうちに、自分に制限をかけています。
その制限があることで、「気づいていない自分」、「眠ったままになっている自分」がいるわけです。
その制限を取り払うには、あなたの夢をあなたが分析するのが一番でしょう。
そこで、3月のBeing会では、ゲシュタルト療法のドリームワークを実践します。
という方には、特におすすめの内容です。
【日程】
①2022年 3月 8日(火) 19:30~21:30
②2022年 3月22日(火) 19:00~21:30
【会場】
函館市亀田交流プラザ
(函館市美原1丁目26-12)
【参加費】
10,000円(全2回)
【申込締切】
2月22日(火)
「ゲシュタルトの祈り」
私は私のことをする、あなたはあなたのことをする。
私はあなたの期待に応えるために、この世に存在しているのではない。
あなたも私の期待に応えるために、この世に存在しているのではない。
あなたはあなた、私は私。
もし、お互いが出会えたのであれば、それは素晴らしい。
出会わなければ、それはそれで良い。
フレデリック・パールズ
3月Being会のお申込みは、Being会グループLINE、又は下のフォームよりお願いします。
あるがままの自分。
あるがままの自分に正直に生きる。
響くものがありましたら、ぜひ。
あなたのご参加をお待ちしております。
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