【男性心理・女性心理】

過去を蒸し返す心理

高島心理カウンセラー


カウンセリングMaNa 心理カウンセラーの高島です。
 

「やっぱりあなたってそうなのよ! だいたいあの時だって…」

「あなたってそういう人。だって、新婚旅行だって連れて行ってくれなかったでしょ…」

「お前ってなんでそうなの? あの時は〇〇したし、あの時は…」
 

このように、すぐに過去のことを蒸し返す人っていますよね?
もう終わったはずの過去を。

あるいは、
「自分の方がついつい過去を蒸し返してしまう」
そう悩んでいらっしゃる方もいるかもしれませんね。
 

言われる立場にすると、これは辛いものです。
過去の出来事は変えることができませんから。

責められる感覚が強くなると、逆ギレする人も出てくるかもしれません。
「何度謝れば気が済むんだ!」と。
 

そして、それをされてしまうと、過去を蒸し返した方も納まりがつかなくなります。
「私が悪いとでも言うの? ほら、結局反省していないんでしょ? 自分は悪くないと思ってるんでしょ?」と。
 


このように、過去を蒸し返す方も、
また、蒸し返される方も、
どちらも苦しくなってしまいます。

それなのに、パターンのように
「過去を蒸し返す」を繰り返してしまう。
 

この「過去を蒸し返す心理」の正体。
一体何なのでしょうか?
 

”今”という現在の不満が過去を蒸し返らせる


結論から言うと、「過去を蒸し返す心理」というのは、『現在に不満があるのです。
あなたにも心当たりがあるはずです。
 

思い出してみてください。
あなたが、つい過去を蒸し返してしまったときのことを。

あるいは、口には出さなかったけれど、
心の中で過去を蒸し返していた場面。
「あなたはあのとき○○だったじゃない。」と。
 

そして、その場面のあなたの気持ちに
目を向けてみてください。

じっくりと感じてみて。
 

どうでしょうか。
”今”の不満でいっぱいではありませんか?
 

「私のことをわかってくれていない」
「大切に思われていない」
「認められていない」
と。


ですから、「過去を蒸し返す」というのは、過去のことを引きずっているというよりも、むしろ、””という現在のその瞬間に不満があるということなのです。


言い換えると、今この瞬間に満ち足りていたら、どんなに苦しい過去でも、そもそも記憶にあがってこないともいえます。
現に、あなたも幸福感でいっぱいのときには、過去の許せない出来事のことなど思い出しませんよね?
 


 

真意は、「苦しさをわかってほしい」


では、どうして私たちは、「今の不満」を「過去の出来事」を使って伝えてしまうのでしょうか?
 

それは、「今の不満」をそのまま述べたとしても、なかなか相手に受け入れてもらえないからです。

「私のことをわかってくれていない。もっと大切にしてよ」
と相手に伝えても、

「十分大切に思っている。こうして一緒にいるのが、その証拠だろ? それより君の方がこちらのことを…」
と返ってくる。
相手は相手で、今の思い、言い分があるからです。

だから、これだと意味がない。
伝えたい「今の不満」が、伝わりませんから。
 

それならば、絶対に相手に反論されない「過去の出来事」を持ち出して、今、自分が感じている苦しさを相手に何とかわかってもらおうとする
それが、「過去を蒸し返す心理」の本当の思いです。


本当は、ただわかってほしいのです。
自分の苦しさを。
 


そして、残念ながらコミュニケーションとしては、逆効果が起こる。

確かに、過去を蒸し返せば相手は反論してこないでしょう(もしくは、逆ギレされてますます事態が悪化する)。

ですが、それでは肝心なわかってほしいことは伝わりません。
そう、「今の不満」をわかってはもらえないのです。

なぜなら、視点が過去に向いてしまっていますから。
 

視点を今に戻す(重要)


本当に伝えたいことは、そうではないはずです。

今に不満があるというのは、言い換えると、もっと親密な二人になりたいという願いでしょう。
希望といってもよい。
だから、「何とかわかってほしい」と、がんばって伝えるのです。


ただ、過去を蒸し返すというその方法では、逆効果になる。
反論の余地を与えないというのは、相手の存在の否定に他なりませんから。

相手には「この野郎」という敵意が起きるだけで、今抱えているその苦しさには気づいてもらえません。

それでは、どうすればよいのでしょうか?

実は、視点を”今”に戻せばいいのです。
視点を”今”という現状に戻して、そして、気づいてみる。

「私(相手)は、何に不満を感じているのか」と。
 


自分、もしくは相手の口から、過去を蒸し返す言葉が出るとき。
さらに、口にはしていなくても、自分の心の中に過去を蒸し返す思いがあるとき。

そんな、「過去を蒸し返す思い」を見つけたら(自分のであれ相手のであれ)、視点を今に戻してみてください。

 

「今、私たち二人の間にある不満は何のなのだろう」と。

二人のために、二人の間で起きているすれ違いを探す作業です。
希望を見つける作業といってもよい。

これこそ、成熟したカップルへと至る道です。


 

過去は変えることができる?


過去を変えることはできない。
よく言われることですね。

本当にそうなのでしょうか?
 

心のメカニズムからすると、半分は正しくて、そして半分は間違いといえます。
 

過去の「出来事」は変えることができない


誰かから言われた言葉。
誰かを失った経験。
 

あなたが体験した出来事そのものは確かに起こったことです。
その意味で、過去は変えることができません。
 

過去の「受け取り方」は変えることができる


一方で、過去の受け取り方は変わります。
 

今回のつぶやき。
今が満ち足りていると、過去を蒸し返さないというのがそのよい例ですね。
 

当時は許せなかったことなのに、
今となってみると、
「あぁ、そんなこともあったなあ。あのときはつらかったなぁ」と
懐かしく思い出されるような感覚。
 

その意味で、過去は変えることができるのです。
そして、心にとっては、出来事よりも受け取り方の方が影響が大きい。
なぜなら、感情を決めるのは、受け取り方だからです。

 

つまり、変えられない過去はないといえます。
これが、心理カウンセリングが効果をもつ理由の一つです。

 

執筆者:カウンセリングMaNa 心理カウンセラー 高島 昌彦

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  • うん、うん、そう、そうと思いながら読ませて頂いてます。今の私には本当に助かっています。ありがとうございます。
     
  • 過去を蒸し返す心理の原因が、今の現状に不満があって、さらに、もっと親密な二人になりたいという、願いや希望が心の中に隠れていることを知りました。
    そんな気持ちがあるのに、逆効果なことをしてしまうのは、もったいなくて、先生のつぶやきで教えて頂けて、良かったです。

     
  • 「変えられない過去はない」希望の言葉です。大切にします。

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