函館で開業15年、お客様延べ8,725人の実績
ー こころの相談室 ー カウンセリングMaNa
〒041-0844 北海道函館市川原町1-8
2022/02/05
カウンセリングMaNa 心理カウンセラーの高島昌彦です。
あなた、あるいは、あなたの身の回りに、次のような症状で悩んでいる方はいないでしょうか?
※「パートナー」には、配偶者、恋人、家族、職場の上司・部下など、身近に関わる人が入ります。
5つ以上当てはまる場合。
それは、もしかするとカサンドラ症候群かもしれません。
目 次
3.カサンドラ症候群の原因・きっかけ
3-1 なぜアスペルガーの相手を選んだのか?
3-2 アスペルガーの人が持つ魅力
3-3 相手は世間から羨ましがられる人
3-4 結婚、出産が「きっかけ」
5.カサンドラ症候群の治療・対処法
5-1 カサンドラ本人(苦しんでいる人)
①気づく
②わかってくれる存在
③病院
5-2 相手(ASDの当人)に
①ASDの診断を強要しない
②専門家の存在は効果的
5-3 対処法
①ASDの特性や対応方法を知る(知識)
②お互いの行動を理解し、生活上のルールを決める(実践)
③距離を置いたり、関係性を変える
④専門機関に相談する
6.カサンドラ症候群のおすすめ本
6-1 夫がアスペルガーと思った時に妻が読む本
6-2 夫婦の危機は発達障害が原因かもしれない
6-3 発達障害の私が夫と普通に暮らすために書いているノート
6-4 アスペルガーの女性がパートナーに知ってほしい22の心得
7.カサンドラ症候群の人が利用できる相談先
7-1 発達障害者支援センター
7-2 自助グループ
7-3 病院
7-4 心理カウンセリング
配偶者など身近にいる人が発達障害の一つ、自閉スペクトラム症(ASD:Autism Spectrum Disorder)であることが原因で、心が通い合わず、心身に不調をきたす症状をカサンドラ症候群といいます。
カサンドラ症候群の具体的な症状としては、冒頭にもあったように、
などさまざまな心身の不調をきたします。
うつ病と診断される方もいるでしょう。
さて、それではカサンドラ症候群とはいったいどのようなものなのか。
大まかなメカニズムを図でご説明します。
典型的な例として、ASDの夫を持つ妻が挙げられます。
この二つの要素がカサンドラ症候群の本質となります。
「カサンドラ」とは、ギリシア神話に登場する悲劇の預言者です。
カサンドラは、呪いをかけられたために、未来予知の能力がありながら、その言葉を誰にも信じてもらえず非業の死を遂げました。
この物語から、「身近な人間関係での不条理な状況に置かれ、社会から理解してもらえない」状態を表す言葉として、フランスの哲学者ガストン・バシュラールが「カサンドラ・コンプレックス」という用語を作りました。
その後、2003年にアメリカのFAAAS(アスペルガー症候群の影響を受ける成人の家族の会)が、アスペルガー症候群ではない配偶者や家族がアスペルガー症候群の行動の影響を受ける状態のことを「カサンドラ情動障害」として公表しました。
これにより、ASDの特性をもつパートナーと心の通う関係性が築けないために配偶者に起こる心身の不調をカサンドラ症候群と呼ぶようになりました。
最近では、カサンドラ症候群のほか、「カサンドラ情動剥奪障害( Cassandra affective deprivation disorder)」、「カサンドラ愛情剥奪症候群( Cassandra affective deprivation syndrome)」といわれることもあります。
なお、カサンドラ症候群は、アメリカをはじめ我が国でも用いられている精神障害の分類『DSM-5(精神障害の診断・統計マニュアル第5版)』には記載がなく、正式な病名ではありません。
これらの症状はASDの相手を持ったことによって起こるので、関係性による「障害」であり、病名がつかないため、「状態」や「現象」と呼ぶのがよいと現在のところはされています。
カサンドラ症候群のパートナーはアスペルガー症候群(Asperger Syndrome)と記されている資料も多いことと思います。
アスペルガー症候群は、2013年のDSM-5より、自閉スペクトラム症の中に位置づけられることとなりました。
自閉スペクトラム症のうち、知的障害および言語障害を伴わないグループをアスペルガー症候群と捉えればよいでしょう。
本記事では、DSM-5に表記のある自閉症スペクトラム症(ASD)と記載しておりますが、旧来通りアスペルガー症候群と置き換えていただいても構いません。
カサンドラ症候群の症状には、身体的なもの・精神的なものがあります。
これらの症状に加えて、さらに「周囲が問題の存在さえ理解してくれない」ことが加わります。
これはなぜかというと、パートナーが社会的には適応しているように見える人だからです。
例をあげると、
本記事では、カサンドラ症候群の典型的なパターンである、
の事例を中心にお伝えしていきます。
ここまで読み進められた方は、素朴な疑問を持つことでしょう。
「カサンドラ症候群のメカニズムはわかった。でも、どうしてわざわざASDの人をパートナーに選んだのか?」と。
まず、そもそもの大前提として、ほぼすべてのカサンドラ症候群の方が、相手がASDであると気づかずにいるということです。
相手がASDだとはわからずに交際をはじめ、ASDだとは気づかずに結婚し、変わった人だとは思いながらも生活してきた。
ですから、今回この記事を読んで、今まさに、やっと「あれ⁉ 私のパートナー、ASDかもしれない…」と気づき始める方がいても、何の不思議もありません。
最初は誰もわからないのです。
その人がASDだとは…。
ASDやASDの傾向の高い方の特徴として、
といった特性があげられます。
これらの特性のせいで、現在「心が通わない」状態となっているわけです。
ですが、関係性のはじまりには、これらの特性がとても魅力的に感じられることも事実なのです。
なぜなら、ASDの人はそれらの特性ゆえに、常識にとらわれず、正直で、誠実で、そして情熱的に感じられる方だからです。
実際に私がカウンセリングで聴いた具体的なエピソードをあげてみると、
社会に適応しているASDの男性たちはとてもまじめで働き者です。
それゆえ、職場で一目置かれる存在で、社会的地位の高い人が多い傾向にあります。
また、高学歴の人が多く、公務員などの安定した職業についている人もたくさんいます。
こういった経済的安定さは、女性にとっては、魅力を感じる部分でしょう。
一方で、ASDの女性の場合は、「ちょっと天然なところ」や、「世間知らずさ」があります。
そんなASDの女性に、男性はかわいさを感じたり、「自分がついていなければ」と男心をくすぐられるところもあるでしょう。
いずれにしても、交際相手、特に結婚相手としては、一般的に好条件な人が多いわけです。
周囲からも羨ましがられる人が多いことでしょう。
そして、周囲からは羨ましがられるというのがポイント。
他人からは、理想的な夫(妻)と見えるわけです。
だからこそ、これが足かせとなり、パートナーと心を通わせられないカサンドラの人の悩みが、周囲に理解されないのです。
親しい友人はもちろんのこと、自分の実家、つまり実の両親からも同じメッセージを受け取ることは珍しくありません。
パートナーと心が通い合わずに苦しんでいるにも関わらず、
「あなたは恵まれているのにどうして文句を言うのか?」
と親しい人からお説教をされたことのあるカサンドラも一人や二人ではないでしょう。
こうして、「パートナーと心が通い合わない」という苦しみに加えて、「周囲が問題の存在さえ理解してくれない」というカサンドラの二重の苦悩が生まれるわけです。
男女の違いや生家の文化の違いなど、人と人とが完全に同じ「常識」でわかり合うのは難しいものです。
ですので、最初のうちは相手のことを「ちょっと変わってる」とは思いながらも、ある程度の違いがあるのは仕方がないと特に問題とはなりません。
それがある段階で問題となります。
それは、結婚、妊娠、出産などのライフイベントの変化。
「男」であったものが、「夫」となり、「父」ともなる。
ライフイベントの変化は、役割の変化を起こします。
夫婦として一緒に考え、話し合わなければならないことも多くなるでしょう。
この段階で、ASDの特性ゆえに、互いの常識があまりに違うことが顕在化します。
妻が大切に思っていることを夫も同じようには捉えていない。
妻とは別のことに注目していて、妻が「当然○○だろう」と思うことにまったく気づいていない。
妻が意図したことと全く違う意味で物事を考えている…などなど。
私がカウンセリングで聴いた事例をあげると、
こうしたことが無限に繰り返されていくことで、ついには、
といった絶望の声に至るのです。
カサンドラ症候群は、
ことで発症します。
ですので、条件に当てはまれば誰にでも起こるといえます。
だたし現実的には、ASDは男性に多い(諸説ありますが、カサンドラ症候群の相手としては確かに男性の方が多い実感があります)ので、カサンドラ症候群の発生割合としては女性の方が高いといわれています。
また、パートナーがASDという場合、その相手を選ぶ(ASDの相手から選ばれる)人というのは、以下のような成育歴の人に多いといわれています。
こちらも、カサンドラ本人としては思い当たるところではないでしょうか。
大切なのは孤立しないこと。
ネットであれ、自分と同じ境遇にある人がいるのを知るだけでも安心感につながります。
パートナー以外の相談先を持つことも大切です。
そして、大事なポイント。
相談した友人や家族、何よりあなたご自身が、あなたにこのように質問していませんか?
「どうして、そんな人と結婚したの?」
これは、百害あって一利なしの質問です。
このような言葉を心に問いかけると、うつ症状を深めるだけです。
考えれば考えるほど、気分が落ち込んでいきます。
それでは、次のステップに進みましょう。
続いて、自分の身に起こっていることのメカニズムに、自分自身が気づくことが大切です。
このような出来事を「相手の性格」と考えたり、「自分は大切にされていないのだ」と受け取ってきたことでしょう。
ですが、実はそうではなくて、それは「相手のASDという生まれ持った特性ゆえだったのだ」と気づく。
これが、カサンドラの治療の始まりです。
その上で、だからこそ、ASDという特性について深く知っていきましょう。
知れば知るほど、「ああ、だからパートナーはああいうことをするのか…」とパートナーの言動の理由が次々と見えてくることでしょう。
後ほど、カサンドラ症候群やASDを理解するためのおすすめの書籍も紹介いたしますので、そちらも参考になさってください。
まずは、あなたがあなたに起きていたことを知る。
そして、「自分が悪い」のではないことに気づく。
これが大切です。
苦しさを誰も理解してくれないというのは、とてもつらいことです。
そして、このこと自体が、カサンドラ症候群の原因の一つでもあるわけです。
ですから、客観的に『わかってくれる存在』というのが絶対に必要となります。
あなたの不平不満ではなくて、「相手のASDという特性ゆえにカサンドラ症候群が起きているのだ」ということを、周囲の人に理解してもらうのです。
そのためには、カサンドラ本人にとっても、また周囲の人にとっても、専門家の見立てがあると理解が進みやすいでしょう。
後ほど、相談できる専門機関をご紹介しますので、そちらも参考にしながら、『わかってくれる存在』を見つけましょう。
カサンドラ症候群として、現に出てている抑うつ症状や不安障害が大きい場合は、薬物療法や認知行動療法などで改善する可能性があります。
心身の不調がひどい場合には、精神科、心療内科などの受診も有力な選択肢の一つです。
ただし、それはあくまでも対症療法。
ASDのパートナーとの関係性の改善や変化が起きない限り、根本的な解決にはつながりません。
カサンドラ症候群のパートナーであるASDの方は社会的に適応している方がほとんどです。
だからこそ、カサンドラ本人もこれまで気づかずに来たわけです。
ですから、パートナー本人がASDの特性に気づいていない場合がほとんどです。
このようなケースで、無理に医療機関での受診を進めても、パートナーのプライドを傷つけ、関係性をますます難しくしてしまいます。
ですから、当事者間で「あなたはASDなのよ」とレッテルを張るような言動は慎みましょう。
診断を検討する場合は、特性や症状について話し合ったり、理解している段階を経た上で医療機関に行くようにしましょう。
ASDのパートナーはパートナーで、「いつもあなたに不満を持たれている」のはある程度感じているものです。
そして、「二人の仲を何とかしたい」という思いをもつASDの方もたくさんいます。
ですが、何をどうすればよいかが具体的にわからない。
そんなときに、当事者の二人だけではなく、専門家が入ると話がスムーズにいくことが多いです。
というのも、ASDの人は、医師や心理カウンセラーなどの専門家という権威には素直に従う傾向が強いからです。
まず診断ありきではなく、
という流れが、関係を改善してくカップルに多く見受けられます。
ASDの特性について、後述の書籍や情報サイトなどで調べていきましょう。
他者の具体的な事例を知ることで、ASDのある人が苦手なこと、つらくなったりするきっかけ、こだわりへの理解が深まっていきます。
<関連記事>大人の発達障害|なぜ気づかずに?カウンセリング事例も紹介
そうすることで、環境調整の具体的なやり方がわかったり、ASDのある人が理解しやすいコミュニケーションを行えるようにもなっていきます。
ただし、ASDの特性は人によってさまざまに異なります。
ある特性は当てはまるけど、ある特性は全く見受けられないといったことがあるのが、むしろ普通なことです。
ですから、学んで得た知識をそのままパートナーに押し付けると、反発を招くことがあります。
特性は十人十色なので、その人に合った対応方法を取るようにしましょう。
どちらが、「正しい」「正しくない」という話し合いほど実りのないものはありません。
あなたも、もう十分に苦しさを味わってきましたね。
ですから、お互いの行動の理由を教え合い、相手の行動に関する理解を深めていく。
そのような話し合いを目指しましょう。
また、生活の上での決め事、ルールをつくることで相手の意見を尊重することにもつながります。
例えば、ASDの人は、他の人の気持ちを察するのが苦手です。
また、パターン化した状況から柔軟な対応が難しいことがあります。
具体的には、風邪で寝込んでいるパートナーに対しても「ご飯をつくって」と言い、自分はマイペースにゲームに没頭してしまうなど。
そうした事態を避けるために、「家事分担していても、忙しい時や体調が悪い時は、例外として代わることもある」などと、あらかじめ二人の間でルール化(ノートなどに文章にして残しておくのが効果的)しておくのです。
ルールはカップルの数ごとに無限に存在します。
他の人の事例や専門家のアドバイスも取り入れながら、自分たちが衝突している出来事ごとに、一つひとつルール化していきましょう。
そういった話し合いこそが、これまでなかったお互いを理解する時間でもあるのです。
パートナーと生活している環境を変えることも、改善する方法のきっかけとなるでしょう。
環境を変える方法としては、別居や物理的な距離をとって関わる密度を減らす方法があります。
また、パートナーと一対一の関係性を続けるのではなく、間に第三者が介入することも方法の一つです。
環境や関係性を変化させ、2人の間に社会性が介入することで、関係性が改善される場合もあるでしょう。
一緒に生活しながら、関係性を改善させるカップルもいます。
一方で、家庭内別居、別居、離婚…
離れることで幸せを取り戻せたと感じる人もいます。
関係性に正解はありません。
さまざまな可能性があってよいのだと気づいておきましょう。
その上で、決断ありきではなく、二人の幸せにつながっていく道を探っていきましょう。
一緒に専門機関に相談することで関係性の改善につながることがあります。
また、カサンドラ本人だけで相談に行くという場合でも、ASDのパートナーのコミュニケーションや行動について理解できるきっかけとなることがたくさんあるでしょう。
現実的には、カップルで、もしくはカサンドラ本人が、専門家に相談をしたり、助言を受けながら、これまでに述べた対処法①~③を行っていくというのが効果的です。
発達障害を専門とする医師 宮尾益知氏と臨床心理士 滝口のぞみ氏による共著です。
お二人とも、カサンドラ症候群の概念が提唱される以前から、ASDのあるご家庭の問題について取り組まれてきた方々です。
本書には、アスペルガー症候群の様々な事例がたくさん取り上げられていますので、知識の理解としてもおすすめです。
そして何より、今苦しんでいる人が読み終えたときに、不思議と気持ちが軽くなる本です。
タイトルには『カサンドラ症候群』との文字はありませんが、カサンドラ症候群を知る上で、私が真っ先におすすめする本でもあります。
特に男性のパートナーと心が通い合わないとお悩みの方には、一読をお勧めします。
前掲の書籍と同じ著者の共著です。
先ほどの「夫がアスペルガーと思った時に妻が読む本」がカサンドラ症候群の理解のための本だとすると、こちらはどのように対処していくかが具体的に述べられた内容となっています。
カップルでこの本を読み、書かれている内容を実践していくとよいでしょう。
カサンドラ当事者が読むだけでも、十分参考になる内容です。
夫ではなく妻の側がASDの本です。
しかも、ASD当事者の手による本です。
書籍中にはカサンドラ症候群という言葉は出てきません(たしか…)が、ASDを持つ人とそのパートナーがどのような工夫をしていくとよいかが、よくわかる内容となっています。
赤裸々に体験を綴っていますので、共感的に読め、勇気がわく方も多いのではないかと思います。
そして、二人で話し合っていくことの大切さ。
とはいえ、実践することの難しさ。
だからこそ、それを乗り越えていくお互いの愛の深さを感じることでしょう。
また、著者が女性のASDの方ですから、女性のASD理解にも役立つと思います。
こちらも女性のASDの方による本です。
アスペルガー症候群の女性のことを知りたいと思っている男性にはもちろんのこと、自身がアスペルガー症候群ではないかと思っている女性にもおすすめの本です。
発達障害者支援センターは、発達障害児(者)への支援を総合的に行うことを目的とした専門機関です。
発達障害児(者)とその家族が豊かな地域生活を送れるように、保健、医療、福祉、教育、労働などの関係機関と連携し、地域における総合的な支援ネットワークを構築しながら、発達障害児(者)とその家族からのさまざまな相談に応じ、指導と助言を行っています。
ただし、人口規模、面積、交通アクセス、既存の地域資源の有無や自治体内の発達障害者支援体制の整備状況などによって、各センターの事業内容には地域性があります。
詳しい事業内容については、お住まいになっている地域の発達障害者支援センターに問い合わせてください。
地域によっては、カサンドラ症候群当事者による自助グループが活動している場合があります。
当事者同士で境遇を話し合うことで、共感が生まれ、心の居場所を感じられる効果は大きいものです。
あくまでも自助グループのため、開催が不定期であったり、必ずしも通える場所にあるかわからないのが難点です。
カサンドラ症候群による抑うつ症状や不安、不眠、頭痛などの心身の不調に対しては、薬物療法による対症療法があります。
また、臨床心理士等のカウンセラーが在籍していて、認知行動療法などのカウンセリングを受けられる病院もあります。
発達障害専門外来のある精神科や心療内科であれば、カサンドラ本人のみ、あるいは、ASDのパートナーと一緒に診察を受け、関係性について冷静に共有し合える場合もあります。
難点としては、発達障害の実際やカサンドラ症候群についてよくわかっていない機関がまだまだ多いということが挙げられるでしょう。
受診する場合には、専門的な知識や経験のある病院か、事前にホームページなどで確認されることとおすすめします。
カサンドラ症候群は、孤立感をかかえているため、第三者と話し、気持ちを理解してもらえるだけでも症状緩和につながります。
カウンセリングを通して視野が広がっていくことで、今までと違うように相手を捉えられるようにもなるでしょう。
カサンドラ本人の相談はもちろん、カップルカウンセリングを受けることで、情緒の安定や関係性の改善も期待できます。
こちらも難点としては、専門的な知識や経験のある心理カウンセラーが、まだまだ少ないということです。
ホームページにカサンドラ症候群のお客様の声があるなど、十分に信頼できるカウンセラーを見つけることが大切です。
Q1. 他にもカウンセリング施設がありますが、なぜ当店にご予約くださったのですか?
カウンセリング時にお話ししましたが、最初はメンタルの病院にかかったのですが、問診にて薬物療法を自ら望むわけではなく行く意味がなかったこと、病院からも受診はムダと無下にされてしまってことで、函館とカウンセリングでネット検索をかけたところ、最初に目に入ったのがMaNa様でした。
ダメ元でかけたのですが、翌日予約が取れて嬉しかったです。
Q2. 実際にカウンセリングを受けてみていかがでしたか?
ネットやテレビで調べていて自分の状況に1番似ていると思っていたのがカサンドラ症候群でした。
ただ、夫に発達障害がついているわけではないので憶測ですが、やはり夫には何かしらの障害があるのではと、今回お話ししているうちに強く思いました。
それが1番腑に落ちるというか...
自分の性格を人から言われることで、確かに!と思うことも多く、共感して頂けて自己肯定してもいいんだ、と思うことができて心が軽くなりました。
Q3. その中でも特に印象に残っていることがあれば教えてください。
幼少期の経験や感じたことが、その後の人格形成に大きな影響があることを、改めてというか、実感しました。
Q4. その他カウンセラーへのメッセージがありましたら、ご自由にどうぞ。
共感、肯定していただいてありがとうございます。
自分を大切にすること、時には逃げても良いことを教えていただき、客観的に自分を見ながら頑張りたいです。
このたびは、ありがとうございました。感謝いたします(? ω ?)
N・H様(女性)
担当心理カウンセラーより
この度は、対面カウンセリングをご利用いただき、ありがとうございました。
どんな状況であれ、幼少の頃より「自分よりもまず他の人」という生き方をされてらしたHさん。
懸命に過ごしてきた毎日でしたね。そしてそれは、今もなお続いていますね。
「自分よりもまず他の人」、それはそれで、とても素敵な生き方です。
一方で、苦しく辛い時もありますね。
そんな時は、カウンセリング中にお伝えした、今までの生き方を変えることなく、
「一番大切にしたい人のために、自分を大切にする」
ということを試してみてください。
Hさんにも幸せになる権利があります。
どうぞ、ご自身の理想とする幸せの形に近づくべく、日々をお過ごしくださいね。
Hさんの幸せを陰ながら応援しています!
心理カウンセラー 丹下坂 愛実
カサンドラ症候群は、
ことから起こる症状であることをお伝えしてきました。
改善に向けては、パートナーとの間で、互いを理解し合い、有効な手段を模索していくことが大切です。
とはいえ、心身ともにつらい状況になっているカサンドラ本人と、ASDのあるパートナーとの二人きりの閉鎖空間では、話し合いを続けることすら難しいかもしれません。
カサンドラ本人はもちろん、実はカサンドラと暮らすASDのあるパートナーも、いつも責められている感じを受け苦しんでいるわけですから。
ASDについての専門知識や男女の心理に詳しい第三者に相談し、視野と世界を広げていきましょう。
これまでに、数多くのカサンドラたちが笑顔を取り戻してきました。
その事実を忘れずに。
希望を持って歩んでいきましょう。
あなたの心に笑顔が戻る日を、願っております。
執筆者:カウンセリングMaNa 心理カウンセラー 高島 昌彦
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