人を思いやるとは?

丹下坂心理カウンセラー

2018/9/1

何年前のことでしょうか、以前、このようなご相談を受けたことがあります。
「目の前にある仕事を一生懸命やっても、いつもうまくいかない。仕事をやればやるほど、自分の能力のなさを何回も感じることになり、すごく辛い毎日。どうすればいいですか?」

なるほど。それは辛いはずです。
仕事をさぼっているならいざ知らず、毎日一生懸命に働いています。一生懸命働いているにも関わらず、うまくいかない。しかも毎日。つまり、毎日毎日「自分は無能です」ということを確認するために職場に行っているようなものだからです。

職場の人たちからは、色々な言葉をかけられたそうです。
「そんなことはない!あなたは一生懸命やってるよ!あのクライアントなら誰もうまくいかないって。だから、Yさんのせいではないよ。」

一見、Yさんを励ましているかのように思いますが、誰が何と言おうと「うまくいっていない現実」が目の前にある以上、Yさんの心には響きません。
むしろ、同情なんかいらない、うまくいく方法を教えてくれ、Yさんはそう思ったそうです。

こういう職場の人もいたそうです。
「難しいクライアントの担当になっちゃって大変だね。ああいうタイプの人には、こうしてみたらいいと思うよ」
そう言って、職場の人が今まで経験してきたことを元に、色々な対処法をアドバイスしてくれたそうです。

悩みは解決するどころか、逆に腹が立ったといいます。
それもそのはずです。
同僚は、会ったこともない人を想像して、自分の経験だけを元に持論を展開してきたからです。

励ましの言葉を受けた人にはうまくいく方法を教えてくれと怒りを覚え、アドバイスをくれた人にもそんなアドバイスならいらないと怒りを覚え、結局はうまくいかない現実を目の当たりにするだけだったそうです。

職場の人たちは思いやりがなかったのでしょうか?
決してそんなことはないはずです。Yさんが嫌な人であれば、声をかけることはおろか、陰で舌を出していてもおかしくない状況だったはずです。
職場の人は誰もが、「よかれ」と思って発した言葉のはずです。

この「よかれ」に問題が潜んでいます。当然ですが、人は自分のフィルター(今まで経験してきた慣れ親しんだモノの見方)を通して物事を判断します。
前者の人は、困っている人がいたら励ますというフィルターで声をかけたのでしょうし、後者の人は困っている人がいたら解決策を教えてあげるというフィルターでアドバイスしたのでしょう。

相手の身になって言った発言が、実は、自分という人間を中心に考えての発言だったのです。
これは、人間が人間たる所以です。機械ではないので、当然といえば当然のことです。

だから「相手を思いやる」ということは、実に難しいことなのです。

Yさんは今の職場に就いて10年が経つそうです。10年前、就職したての頃、今のクライアントさんが来たらどうか、尋ねてみました。
「うつになるか、うつになりたくなければ仕事辞めてたと思います」

ということは、10年で、うつになっているわけでもなく、仕事を辞めるでもなく、一生懸命に対処している自分がいるわけです。なんて成長されたことでしょう!
目の前の仕事がうまくいっていないとしても、病気でもない、退職でもない、そんな自分がいるのは、紛れもない事実です。

無能どころか、成長している自分をほめてあげてもいいくらいではありませんか?
そして、そんな自分になれている「今の自分」で、十分、素敵ではありませんか?

相手を思いやるとは、自分のフィルターで人を見ることではありません。
相手を感じる、もっと具体的に言うと、「相手のこころを感じる」、これが思いやりです。

あなたの思いやりを届けたい人は誰ですか?
思い浮かんだら、ちょっとその人を感じてみませんか?
自然と言葉が沸いてきますよ♪

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