【コミュニケーション】

したいこと、してほしいこと

丹下坂愛実心理カウンセラー

丹下坂心理カウンセラー

2019/3/12

あなたのご家族を思い浮かべてみてください。

趣味は何か、好きな食べ物あるいは嫌いな食べ物は何か、旅行してみたい場所は、こういったことを、全部知っているでしょうか?

もっと細かく見ていくこともできます。
お子さんがいらっしゃる方であれば、好きな科目あるいは苦手な科目は、親しい友達の名前は、学校で流行っていることは。
パートナーがいる方であれば、誕生日に欲しいもの、休日にしたいこと、読みたい本、見たいテレビ番組、夜の過ごし方など。

親子や夫婦など関係性に限らず、人は、「自分がしてほしい」と望んでいることをしてもらうと満足度が高くなります。

例えば、子どもがオムライスが大好きだったとします。当然、夕食にオムライスが出てくると喜ぶわけです。いくら子どもが好むとはいえ、毎日毎日オムライスを出すわけにはいきません。作る側は栄養面のことも考えるからです。仕事や日々の家事に追われると、ご飯を作る時間も間々ならなくこともしばしばあることでしょう。相手が好む好まざるに関わらず、「自分が作りたいもの」-作れるもの(提供できるもの)と言った方がいいかもしれません-を食卓に並べるわけです。

そうすると、どうでしょう?
大好きなものが出てくるわけではないので、満足度は低くなってしまいますね。美味しいものであればそれはそれでいいのでしょうが、苦手なものが出てくると、満足度は著しく低下するわけです。苦痛の時間にだって成り得るかもしれません。

1年に一回やってくる誕生日、もうすぐパートナーの記念すべき日です。
相手が欲しがっていたものをプレゼントすると、当然のことながら満足度は最高に到達します。相手が何を望んでいるかわからない場合、自分で考えるしかありません。あるいは、相手が欲しいものを知っていたとしても高額で買えない人もいれば、サプライズでプレゼントしよう!、そういう人もいるかもしれませんね。
気に入るものであれば最高とまではいかないまでも満足度は高くなるでしょうし、ストライクゾーンから遠くなればなるほど、満足度もそれに比例して低下していきます。

オムライスの例も、プレゼントの例も、相手が「してほしいことをする」と満足度が高くなるわけです。一見、食べたいものを食べることができた!、欲しいものが手に入った!となりそうですが、こころの動きを見ていくと、自分の気持ちに寄りそってくれた行動、つまり、「自分の存在を認めてくれた行動」となります。
だから、満足度が高くなるわけです。

自分の好きな食べ物があってそれを伝えているにも関わらず、一向に作ってくれなかったとしたら、あなたはどう感じるでしょう?

自分の欲しいものがありそれを伝えているにも関わらず、それがなかったかの如く毎年違うプレゼントをもらい続けるとしたら、あなたはどう感じるでしょう?

子育て、親子関係、夫婦関係、恋人関係、自分を取り巻くこれらの関係の中で、あなたはどれだけ相手に「自分のしたいこと」をしていますか?あるいは、「相手のしてほしいこと」をしていますか?

また、相手はどれだけあなたに「自分のしたいこと」をしていますか?あるいは、「相手(あなた)のしてほしいこと」をしていますか?

関係がうまくいっていない時は、このバランスが崩れています。
「自分のしたいこと」が多くなっている時は、「相手のしてほしいこと」に寄りそってみることです。「相手のしてほしいこと」が多くなっている時は、自分が無理をしているので「自分の気持ち」に寄りそってみることです。

自分以外の人間を思いやることも、自分自身を思いやることも、どちらも大事なことです。
あなたはそのどちらもバランスよくできていますか?


執筆者:カウンセリングMaNa 高島 昌彦

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