何を、どう伝えるか

丹下坂心理カウンセラー

2019/11/30

先日、仕事の打ち合わせのため、とあるカフェを訪れました。
入った瞬間、たばこの煙のにおいに反応してしまいました。
私はある特定のにおいを嗅ぐと、頭痛、吐き気などの不調を起こしてしまうのですが、たばこのにおいもそのうちの一つなのです。

「まずいな」
とは思いましたが、プライベートではなく、仕事で訪れていること。

私がたばこの煙が苦手ということを知っているスタッフが、
「なるべくにおいから遠い席にしましょう」
とすでに気を遣ってくれていること。

そして、席に着くや否やお店の方がすぐにメニューとお水をサーブしてくださったこと。

周りの方の配慮やサービスを感じると、人間、なかなか自分の思いは言えなくなるものです。
とは言え、このまま体に合わない環境に居続けると、調子が悪くなるのは時間の問題で、そうすると、仕事にも影響が出てくるのは明らかです。

「お店を出てもお店の人に迷惑がかかる、このまま居続けてもスタッフに迷惑がかかる」
どちらに転んでも迷惑がかかるわけです。

この場面で人に伝えるべき一番大切な事は何か、あるいは、人に伝えていない情報は何か、考えてみました。

「たばこのにおいが苦手という事は伝えたが、我慢しているとどうなるのか」、状態の変化は伝えていない。
「居ても、お店を出てもどちらの場合も人に迷惑がかかる、その間で苦しい」、気持ちは伝えていない。

圧倒的に、他者にとって情報が不足しているわけです。

そこで、この二点をスタッフに伝えたところ、そのうちの一人が席を立ち、お店の方と何やら話をしに行きました。
戻ってくると、
「別な場所で打ち合わせをしましょう」

メニューやお水を出してくださって、あとは注文をするばかり、という状態までサービスしてくださったお店の方に申し訳ない思いでいっぱいで、
「すみません、せっかく、メニューやお水まで出して頂いたのに」

するとお店の方は、気持ちのよい笑顔と本当に申し訳なさそうな表情で、
「こちらこそ申し訳ありません。ありがとうございました。」

ムッとするでもなく、粗雑な態度を取るわけでもなく、実に丁寧に、気持ちよくこちらの意を汲んでくださいました。

お店を出たあと、スタッフに「何て言ったのか?」尋ねたところ、
「たばこの煙が苦手なのですが、煙がこない席はありますか?」
そう、言ったそうです。

一見、普通の伝え方のように聞こえますが、このスタッフは、
相手(お店側)に対処して欲しい-空気清浄機や窓を開けるといった行動-という要求ではなく、
自分たちがやります-席を移る-という相手に対する配慮を示す伝え方をしていたのです。
やり取りは聞こえませんでしたが、恐らく、丁寧なそれでいて、ちょっと申し訳なさそうな声色になっていたのではと想像しています。

だからこそ、お店を出るとき、お店の方が気持ちのよい笑顔と本当に申し訳なさそうな表情で送り出してくださったのだと思います。

「伝える」ことの大切さ、「伝え方」の大切さを垣間見た瞬間でした。

因みにこちらのカフェは、全席喫煙可としているそうで、喫煙者の方がとても肩身を狭くしているこのご時世で、しっかりとしたポリシーを貫いているお店だと感じました。
そして、どんな人でも大切に接する姿勢がある方の淹れるコーヒーは、一味違ったものになるんだろうなと想像しています。

 

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