【丹下坂心理カウンセラーのつぶやき】

続・続 三途の川

丹下坂心理カウンセラー

2011/10/09

意識が徐々にはっきりしてくる。
辺りを見回す余裕も、少しずつでてきた。
点滴、鼻には酸素の管。

記憶の糸を手繰り寄せていく。。

仕事が休みの日、同僚と一緒に新たなポイントを探しに、40m地点まで潜ったような・・・
そのあと、ボートで移動し、また潜ったような・・・
休み明け、お客さんを連れ午前2本、午後も2本潜ったような・・・
その帰りのボートで、赤い斑点を見つけたような・・・
夕食時にフォークを落とし、部屋へ戻る途中、倒れたような・・・

意外にも、記憶はわりと残っていた。
と思っていた、この時点では。

そんなことをぼんやり考えている毎日。
いったい、どのくらいボロボロの壁を眺めていただろう。

看護師も医師も、日本の病院以上の手厚い看護をしてくれた。
過去の歴史があるにも関わらず。
人の温かさが、身にしみた。

「今日、最後のチャンバーに入る」
朝、看護師からそう説明を受け、午前中に処置室へ。

「チャンバーに入る前に点滴4本、それが終わったら、チャンバー内で点滴4本。○○m地点で○○分、上昇して・・・」、と今日の治療内容が説明される。

説明と同時に、点滴開始。

しかし、ここで、???

点滴を湯水を流すかの如く、ダーーーっと流し続けていくではないかっ!
点滴とは、読んで字の如く、点のように滴る速さで。
心拍以上の速さにすると、心臓に負担がかかる。
これは、日本だけの常識なのか!?

怖そうな男性看護師だったが、意を決して尋ねる。
「心臓への負担はない。早く血管に浸透させないとダメだから心配することはない、任せて」
彼を信じる以外の選択肢は、私にはない。

点滴4本、量は覚えていないが、30分もしないうちに終わった。
心臓もなんともない。
トイレへダッシュしたのは言うまでもないが・・・。

チャンバー治療も無事終了。
経過を見て、あと数日で、退院へ。

「家へ、帰れる・・・」
熱いものがこみ上げてきた。
が、これは単に減圧症の第一次の治療が済んだまでに過ぎなかった・・・。

~ 続く ~


執筆者:カウンセリングMaNa 丹下坂 愛実

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