【性格・こころの仕組み】

楽にマイナス思考と共存する方法

丹下坂心理カウンセラー

2020/8/12

わたし、考え方がいつもマイナス思考なので直したいんです。」
こう悩みをお話しされる方がかなりいらっしゃいます。

詳しくお話を聴いていくと、
「あれこれ考えて、結局、行動に移せない」
「考えや思いはあるのだけれど、マイナスの発言をすると、みんなに何て思われるかと思うと言えない」
「みんなの空気を乱すかもしれない」

そして、最後に皆さん異口同音に、
「そんなダメな自分を責めてしまうんです」
そう仰います。

解決の仕方はたくさんあるかと思いますが、今回は、
「楽にマイナス思考と共存する方法」
をお伝えしていきましょう。

今年はオリンピックイヤー、になる予定でしたが、
皆さんご承知の通り、新型コロナウィルスがまだまだ世界中で猛威を振るっている状況です。
誰もが、少なからず何らかの影響を受けていることと思います。

目指していた大会が中止になった、楽しみにしていた同窓会が中止になった、
人生最大のイベントを延期せざるを得なくなった、あるいは、
大切な人の最期を看取ることができなかった、そういう方もいらっしゃるかもしれませんね。

この「コロナのせいで」できなくなった事がたくさんあると思います。

かくいう私も、去年より計画し7月に予定していたイタリア旅行をキャンセルする羽目になってしまいました。
「コロナのせいで」、
せっかく楽しみにしていた旅行が、全て白紙です。

一方で、旅行がキャンセルになったことにより、時間がたっぷりできたわけです。
「コロナのおかげで」

読む時間がなかなか取れずに枕元に積み上げた本を読む時間が取れ、
試験勉強の時間も取れ、
イースト菌の種から手作りするパンにも挑戦することができました。
これらはすべて、「コロナのおかげ」でイタリア旅行がキャンセルになったためにできた時間があったからこそです。

『イタリア旅行がキャンセル』
という出来事は変わりません。
その目の前の出来事を、
「〇〇のせいで」ととってもいいですし、
「〇〇のおかげで」と解釈してもいいわけです。
どちらが正解で、どちらが不正解ということもありません。

「〇〇のせいで」と考えることが多い人は、同じ出来事に対して、
「〇〇のおかげで」と考えたら、どういう発想が出てくるでしょう?
その反対に、
「〇〇のおかげで」と考えることが多い人は、同じ出来事に対して、
「〇〇のせいで」と考えたら、どういう発想が出てくるでしょう?

そうやって、両方の視点から出来事を捉える習慣をつけてみることです。

マイナス思考がいいわけでも悪いわけでもなく、ポジティブ思考がいいわけでも悪いわけでもありません。
目の前の出来事をどう捉えているか、捉え方に違いがあるだけです。

この辺の「どちらの思考もいい悪いはない」という理由は、また別の機会にお伝えすることにします。

昨今、世界を震撼させている新型コロナウィルス、
あなたは、この「コロナのせいで」何ができませんでしたか?
また、「コロナのおかげで」何ができましたか?


執筆者:カウンセリングMaNa 丹下坂 愛実

皆様からよせられた感想

  • こんにちは『楽にマイナス思考と共存する方法』の感想です。

    「◯◯のせいで」と嘆いている時は、出来ないことばかりに注目していましたが、意外と「◯◯のおかげで」と考えると、出来ていたことが多くあったことに気づけました。
    嫌だと思っていることも、悪いことばかりじゃないと思えて、それと向き合う時のこころに、良い変化がありそうだと思いました。
    嫌なことに耐えているだけではなくて、他に何か出来ることを考えるきっかけにもなると思いました。
     
  • こんにちは
    いつも学ばせていただきありがとうございます。

    『楽にマイナス思考と共存する方法』についての感想です。

    マイナス思考とプラス思考のどちらに目を向ける(意識する)かで、その後の考えや行動が変わると理解できました。
    考え方は人それぞれで、育ってきた環境や今までの経験や学び、周りから言われた言葉によって、自分なりの思い込みが思考となっているという解釈をしています。
    マイナス思考とプラス思考の両方の考え方ができると心が楽になったり、視野が広がるのではないかと思います。
    ただ、どんな考え方でも自分を責めるのではなく、自分を受け入れることで、気持ちが楽になるような気がします。

    先生方のつぶやきのおかげで、毎回気づきや学ぶことができています。ありがとうございます。
     
  • 1番印象に残ったのは、出来事の捉え方が「○○のせいで」か「○○のおかげで」
    どちらが正解・不正解ではない…というところ。

    「両方の視点から出来事を捉える」
    少しずつですが、それを意識していると、どちらが良い悪いではないと、自分も実感できるようになってきました。

    とはいえ、まだまだ自分の気持ちと折り合いをつける難しさも感じています。
    だからこそ、心についてもっと知りたいと思いました。

ごあいさつ

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