「怒り」の扱い方

丹下坂心理カウンセラー

2019/9/14

先週末、出張で東京に行っておりました。
羽田空港から宿泊先のホテルに向かうため、まずはモノレールへ。
先のモノレールが行った直後だったため、私が乗り込んだモノレールはガラガラ。スーツケースを荷物置き場へ収納し、一人席で出発を待っていました。

出発のベルと共に静かに発車、その後、1駅、2駅したところで、まだ首が座るか座らないかの小さな赤ちゃんを、紐で体の前に抱えた女性が乗り込んできました。
そのすぐ後ろには、大きなスーツケースを2つ抱えたその女性のご主人と思しき男性が息を切らしてギリギリで車内に滑り込んできました。

折しも台風前の東京、気温は30度を超えていたでしょう。モノレールの車内は冷房が入って涼しいとは言え、今まさに、外からきた人にしてみれば、汗が噴き出るのも当然です。
その小さな赤ちゃんを連れたご夫婦も、暑さに参っているだけでなく、それ以上に疲労の色が濃く出ている印象を受けました。

「赤ちゃん、女性、荷物、暑い」
席を譲らなきゃ!!

この思いに辿り着くまで、ほんの数秒でした。
ところが、です。
こころとは裏腹に、体が全く動かないのです。

私の一人席は窓側、その反対側の窓際に女性が。
「物理的に距離がある。」
私よりも席が近い人が、女性の周りにたくさんいる。
「誰か他の人が席を譲るんじゃないのか。」

そんな思いが頭の中をグルグル駆け巡り、結局、次の駅が近づく直前になるまで席を立つことができなかったのです。

「一人席ですけれど、よろしければ、どうぞ。ちょっと距離在りますが、私の座っていたところはあそこです。」
そう女性に言いながら、自分が座っていた席を指さしました。

すると、どうでしょう。
女性は、一言、
「どうも」

表情には、
「今頃譲るのかよ!おっせーーーよっっっ!!」
「席譲ならもっと早く言えよ!!」

女性の隣に立っていたご主人、私の声が聞こえていないはずはありません。
それでも、ずっとスマホから顔を上げることなく、そのまま浜松町でお二人とも降りて行かれました。

女性の「どうも」という言葉の裏に見える明らかな怒りの感情、
周りに感心を示さない男性に対して、私には複雑な感情が生まれました。

後悔・・・やっぱりもっと早く譲ればよかった。
驚き・・・席を譲ってこういう反応されたの初めてだな。
怒り・・・とは言え、あの言い方はないだろう。それにご主人も一言のお礼もなしなんだ!

時間の経過と共に、最初の2つの感情は徐々に薄く、消えていくのを感じました。
それと反比例するかのように、最後の感情「怒り」は、その大きさを増していったのです。

私の中に、
「人に親切にしたら感謝される」という期待が、無意識のうちにあったからなのでしょう。
その期待が裏切られたのですから、怒りが顔を出して当然なわけです。

ところが、この「怒り」をぶつける先がありません。
何故なら、その「怒り」を抱えているのは自分であり、説明でもしない限りこの「怒り」は他の人には理解してもらえないのですから。
いわば、自分が勝手に期待して、たまたまその的が外れただけ。

さぁ、この厄介な感情「怒り」とどう向き合えばいいのでしょう?

冒頭の女性を取り巻く状況に視点を戻してみます。
・首が座っているかいないか、そんな小さな赤ちゃんを抱えている
・大きなスーツケースを2個も抱え、どこか遠い所からの帰り
・30度を超える暑さ
・もう立っているのもしんどい

そういう環境下に置かれた女性を思うと、
「今頃譲るのかよ!おっせーーーよっっっ!!」
「席譲ならもっと早く言えよ!!」
そう思うのも無理ないよな。
「どうも」、そう一言言うのが精いっぱいだったんだろうな。

自分の中にそういう想いが湧いてくると、先ほどの怒りは格段にトーンダウンしているのが感じられます。

「怒り」を忘れようとするのでもなく、コントロールするのでもない。
相手の背景に視点を移して考えてみる、それだけのことです。
それで楽になるのは、そのご夫婦でも、周りに居合わせた他の乗客でもない、自分自身なのです。

その後は気分よく、学生からの行きつけのお店のあんみつ屋さんで、クリームあんみつを堪能しました♪

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