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ー こころの相談室 ー カウンセリングMaNa
〒041-0844 北海道函館市川原町1-8
2020/5/8
「来月の家賃払えるだろうか」
「今の職場、大丈夫なんだろうか」
「学校続けられるだろうか」
「このままだと老後はどうなってしまうんだろう」
「どうやって家族を養っていけばいいんだ」
コロナウィルスが私たちを取り巻く前から、不安は常にこころの中にあったように思います。そして、コロナの出現で、その不安が明確になった、あるいは、的中した。今は、この「不安」で私たちのこころが覆われてしまっている、誰もがそう感じているのではないでしょうか。
結論から言うと、とても厳しい言い方になってしまいますが、不安の解決法はありません。
ただ、解消法はあります。
「解決策ないならもういいわ。これ以上、読んでも時間の無駄」
「こんな時に、こんな事、書く!?」
「専門家のくせに!」
怒りや、あきらめの気持ちが沸いてきた人もいることでしょう。
「じゃ、自分でどうにかするしかない!」
「何かいい方法ないだろうか。探してみよう!」
「もう、開き直るしかない」
闘争心に火が付いた人もいるかもしれません。
あなたは、どんな考えや気持ちが沸いてきましたか?
これが、解消法の第一段階です。
つまり、自分は、人の意見を聞いて、どんな思いが沸く人間なのか、「自分を知る」ことがまずは大切ということです。
今、ここでは、「不安の解消法」というお題についての話をしています。
タイトルを見た瞬間、色々な考えが浮かんだはずです。
読み進めていくうちに、「そうそう!その通り」と自分の同じような考えもあれば、「それはどうだろう」と、自分とは合わない考えもあったと思います。
これは、何も今回の「不安の解消法」という話題に限った話ではありません。私たちは今まで、家族、友人、職場あるいは、テレビ番組、買い物などほんのわずかな時間を共有した人等など、多くの人と会話をしてきました。
そして、そのすべてが、「そうそう!その通り」の時もあれば、「それはどうだろう」の時もあったはずです。
その色々な人との会話の中で、同じ振る舞い、同じ気持ちを抱いていませんでしたか?
言いたい事があるけれど、いつも言えない自分。
言いたい事があると、後先考えずつい口に出して後悔してしまう自分。
自分さえ我慢すればいい、辛いことを笑顔で乗り越えてきた自分。
どんな相手と、どんな会話をしても、自分のパターンというものは、決まっていませんか?
自分は、人の意見を聞いて、どんな思いが沸く人間なのか、「自分を知る」ことが、不安を解消する第一段階です。
第二段階です。
「自分のコントロールできる範囲を知る」ということです。
「不安」これは、未来に対して、沸いてくる感覚です。
もっと限定すると、単なる未来ではなく、「どうなるかわからない」未来に対して沸いてくるものです。
今、世界中を席巻しているコロナウィルス。
特効薬やワクチンが開発される日付け、終息する日付けがはっきりとわかっているとしたら、不安は少し減りませんか?
どんなに事態が長引こうと、終息する日まで、今まで得ていた同額の収入を配ります。政府からそのような宣言が出た場合、不安は一気に解消するかもしれませんね。
しかし、どうでしょう。
その日付けがやってきたら、本当に不安はなくなるでしょうか?
「もし、コロナ以上の強いウィルスが出てきたら、どうなるんだろう?」
「終息するまでに、もっと時間がかかったとしたら、どうなるんだろう?」
「元々少ない給料なんだから、この先また不測の事態が起こったとしたら、どうなるんだろう?」
不安が解消されると、また次の不安が沸き起こってくるのではないでしょうか?
この「どうなるかわからない」事態は、自分のコントロールの範囲外のことなんだ、コントロールできるのは、自分の中に沸き上がってくる気持ちの方なんだ。
少なくとも、このことが頭の片隅にあるだけで、大惨事の時に生じる大きな不安や日々の会話や生きていく中で起きる小さな不安に対処できるようになります。
そして、第三段階。
「角度を変えて見る」ということです。
私の住んでいる近所に、桜ケ丘通りという、その名の通り両脇に500メートルほど桜の木が連なる、それはそれは素敵な通りがあります。
例年GWの頃に見事な花を咲かせ、観光バスも通るほど有名な場所なのですが、今年は、コロナの影響でほとんど人通りがないようです。
さて、この桜並木ですが、どこに目がいきましたか?
多くの方が「桜の花」に目がいったのではないかと思います。
「きれいね~」
「見事ね!」
「北海道って、色が薄いのね」、そう思った方もいらっしゃるかもしれませんね。
ここからが、ポイントです。
もう一度、先ほどの桜並木の写真を見てみてください。
そして、「桜の花」ではなく、「桜の木」に目を向けてみてください。
どうでしょう?
「桜の花」の時とは違う見え方になっていませんか?
と同時に、違う考えや気持ちが浮かんでいませんか?
見ている写真は同じなのに、フォーカスする場所が違うだけで、違った感覚が沸いてくるのが実感できたと思います。
不安に苛まれている時、私たちは、自分を見失い、自分のコントロールが及ばない範囲に目を向け、そして、そのことにフォーカスしています。
「自分を知り」、「自分のコントロールできる範囲を知り」、そして、「角度を変えて見る」
そうすることで、確実に不安は薄く和らいでいきます。
残念ながら不安というものは、一つが解決しても、また勝手にこころの中に次から次へと沸き起こってきます。抗うことはできないのです。ならば、うまく付き合っていきませんか?
私も日々、もがいています。一緒に、「自分を知り」、「自分のコントロールできる範囲を知り」、そして、「角度を変えて見る」、これを少しずつ、少しずつ、できるように頑張ってみませんか?
執筆者:カウンセリングMaNa 丹下坂 愛実
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