【性格・こころの仕組み】

不一致のない生き方

高島心理カウンセラー

お客様よりいただいた今年の京都の桜

「へえ~そんなんだ。桜ってすごいなあ」
と感心された方が多かったのではないかと思います。
そして、感心しただけであとは特に感想はないという方がほとんどではないかと(もしも何か「こころ」に響くものがあったという方は、どうぞそのままその気づきを大切になさってください。あなたにとって大切な気づきですから)。

さあ、ここからが本題です。
実は前回のつぶやき、こういうことを記そうと思ったわけではないのです。

当初予定していたのは、「桜は冬を過ごした後に咲く」だったのです。
桜の花が美しいのは、厳しい寒さを体験したからなのだという内容の予定でした。

すると読み手に何が起こるか。
多くの場合、自然と自分の体験に置き換えることが起こります。
つまり、自分の人生に置き換える。
「確かにツライ時期ってあるけど、だからこそ、乗り越えたときの喜びが大きいんだよな。それに困難が大きければ大きいほど、美しい花を咲かせるものじゃないか。今までそうだったし。よし、今は苦しいけど頑張ろう!」
こんな思いがわいてくるわけです。

あるいは、
「花芽は冬の前にできているのか。そうか、苦しい時期にもそれを乗り越える力は、もう既に備わっているのか」
このように受け取る方もいるかもしれません。

他にも、
「確かに今は苦しい時期だ。そんなときは、冬を越す桜のようにただ耐え忍べばいいんだ。春に自然と桜が咲く様に、状況が変われば自然とよくなるのだから。ただ耐える、待つというのはそれはそれで重要なことなのだ」
このように受け取る方もいるでしょう。

そして、私はそのようなメッセージを届けたいなと思ったんです。
このような時期ですから。

さて、厳しい冬を乗り越えて咲く桜の話から、自然と自分の体験に置き換える。
このように、例え話をすることで直接的に伝えることを避け、相手に自分から気づいてもらう手法をメタファーと言います。

もうお気づきかもしれませんが、前回のつぶやきはメタファーなんです。
ところが、書いているうちに「狂い咲き」という現象が何となく気にかかったんです。
どうして冬を迎える前に咲く桜があるのか?と。
そして調べてみると、桜の持つ成長を抑制するホルモンに行き当たる。

すると、カウンセラーのつぶやきとしてはどうなるか。
事実を大切にすると、冬の寒さを越えるから桜は咲くのだというストーリーは使えなくなります。
むしろ、適切な時期に花を咲かせるために、そして冬の寒さを越えるために、ブレーキが必要という話になる。
ただこのストーリーだとメタファーとしてはあまり有効とは言えないという問題がある。
感心はしますが、「こころ」に響く何かがあるかというと、多少疑問です。

一方で、ストーリーを大切にするとどうなるか。
冬の寒さを乗り越えたから桜は咲くのだというのは、わかりやすく、そして「こころ」に響きやすい。
ただ、誤った情報を例えとして用いることになります。

しかも、誤っているとわかっているうえであえて。
平たくいうと、ウソをつくということになるでしょうか。

そして、私が選んだのが、「桜はアクセルとブレーキを使って、適切に咲かせる時期を選んでいる」という内容。
つまり、ウソをつかないという選択でした。

もちろん、前回のつぶやきを成長を抑制するホルモンの話をなしに、当初の予定通り、「桜は冬の寒さを乗り越えたから咲くのだ」とすることもできました。
正直に言うと、実際そういう誘惑はあったんです。
別に私は植物学者ではありませんし、多少話の筋に正確性を欠いても、まあ「カウンセラーのつぶやき」としては罪はないでしょうから。
そして、その方が多分、このような状況では世の役に多少は立つでしょうし。

それでも、それをしなかったのは、高尚な思いからではありません。
単に、性に合わないからです。
「わかりやすく伝える」ことよりも「正直である」ことを大切にする。
簡単にいうと、ウソをつかないということでしょう。

カウンセリングを受けに来たお客様に、どうして他ではなくMaNaを選んでくださったのですかと尋ねると、
「信頼できそうだから」
「誠実そうだから」
というお答えをよくいただきます。
つぶやき一つ記すにもウソをつかないといった姿勢がホームページを通して伝わるのかもしれませんね。

実際のところは、ウソをつかないようにしよう、正直であろうとがんばっているわけではありません。
単に、そのように生きた方が楽だからです。

自分らしくある、自分らしく生きる。
心掛けずとも、いつの間にか自然とそんな生き方を選ぶようになったようです。
「こころ」の学びを通して辿り着いた境地といったところでしょうか。
まだまだ続きはあるようですが。


執筆者:カウンセリングMaNa 高島 昌彦

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