【性格・こころの仕組み】

緊張(あがり症)の対処法

高島心理カウンセラー

2019/10/9

先日札幌で、ある団体の講座講師の認定試験を受けてきました。
認定試験といってもビデオ審査です。
ですので、試験を受けたというよりはビデオ撮りをしてきたと言った方が正確でしょうか。

それでも、実際にお客様のいる講座の一部を担当し、その部分を撮影するわけです。
講座を開催したというのが、印象としては一番正確かもしれません。
そして、後日合否の連絡が協会から来る。
不合格の場合、合格するまで何度も受験することになります。

当日に備えてずいぶん準備はしました。
理由があるからです。

その資格を得るにはスキルアップになるのはもちろんですが、活躍の場が得られます。
札幌その他地域での講座開催の機会がいずいぶんと増えると期待できるわけです。

とは言え、ではそれが現在、あるいは今後の私に絶対必要かというと、どうもそうでもありません。
今のままでも各地で講座は開催できていますから。
まあその資格があると有利だなというくらい。
ですから、私の場合、その資格が欲しいというのはあまりモチベーションとはなっていないわけです。

それよりも、むしろ何度も受験したくないという方が大きい。
なぜなら、試験は緊張するじゃないですか?
何度もその緊張を味わいたくないんです。
だから、一度で合格したい。
これが、今回試験に備え準備をした一番の理由。
私の場合、メタプログラムで言う「問題回避」型の傾向が強いんでしょうね。

さて、その緊張対策。
実は私、人前に立つと緊張するんです。
ちょっとの緊張ではありません。

まず、人の視線を感じ出すと緊張が始まります。
そして、声が震えてくる。
そうなると、何とかしなきゃと思って、必死に話し続けます。
とにかく落ち着かない感じ。
できることなら、今すぐ逃げ出したい。
そんな感覚。
周りの方からは、そんな風には見えないといわれるのですが…。

「何度も数をこなせば緊張しなくなるよ」
そのようなアドバイスもいただきました。
初めは私もそうかもなと思い、そう期待する部分もありました。
ですが、講座など人前に立つ機会を重ねても、緊張はなくならない。

そもそも緊張する理由として、
「受講者に金額に見合う、あるいはそれ以上のよいものを提供したい」
という私の思いがあります。
「私のせいで、受講者の時間とお金を無駄にさせるわけにはいかない」
と言ってもいい。

ところが、場馴れすることで緊張が無くなるのだとしたら、話は変わってきます。
「いつもうまくいっているのだから大丈夫。私はよいものを届けているのだ」という感覚になってしまう。
これは自信ではなく奢りでしょう。
なぜなら、よいものかどうかを決めるのは、私ではなく受講者ですから。

そんなわけで遅々として進まなかった緊張対策ですが、ある気づきが私を変えます。
人前なのに緊張しない場面があることに気づいたんです。
それは、カウンセリング。

初対面のお客様だって、もちろん訪れます。
それでも、ほとんど緊張しない。
特に、お客様が抱えている悩みを話し始めるや、まったく緊張を感じなくなる。

では、一体、なぜカウンセリングでは緊張が起きないのか?
それは、おそらく『自分』に意識がいっていないからです。

カウンセリング中に私に起こっていること。
それは、相手の感じていることをただただ感じていくこと。

だから、
「どう見られているだろう」
「何て言えばいいだろう」
このような『自分』向きのに意識がはたらかないんです。

『自分』と『相手』という境界がなく、1つにつながった感覚。
そこに緊張は生まれようがない。

ならば、講座でも受講者全員とつながってしまえばいい。
妻や甥っ子姪っ子に受講者になってもらい、練習を続けました。
 

さて、実際の試験ですが、現在の実力通りにはできたかなという自己評価です。
ビデオを見返すと、説明が冗長なところが多いなど、改善点はいろいろと見つかります。
ですが、それは継続して改善し続ける部分でしょう。

むしろ、個人的に課題としていた、受講生と講師が一体となる講座という側面では、十分に満足のいく講座になったという自負があります。
一言でいうと自信があるんです。
だって、緊張が起きなかったのですから。

そして、この自信を得るために準備してきたと言ってもいいくらい。

もしも不合格だったら、それは自分が至らないだけではなく、協会に見る目がなかったとも捉えることができるかもしれません。
その意味で、私の試験であると同時に、協会の試験でもあるわけです。
これだけの人材を、あなたたちはどのように評価するのですか?という。

我ながらかなり高慢にも感じますが、個人事業主にはこれくらいの気概は必要なんでしょう。
数年前うつ病で苦しんできたときには、考えることすらできませんでした。
こんなに『自分』に自信を持てるようになるとは。
まあ、『自分』に意識を向けないことで得た自信なんですが…。

人間変わるものですね。
それも短い期間に。
現在苦しんでいる方の希望となれば嬉しいです。


執筆者:カウンセリングMaNa 高島 昌彦

 

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