函館で開業15年、お客様延べ8,725人の実績
ー こころの相談室 ー カウンセリングMaNa
〒041-0844 北海道函館市川原町1-8
2021/8/14
「子どもとどう接すればよいのかわからない」
「子どもが何を考えているのかわからない」
「相談したいが、どこで、誰に相談できるのかわからない」
「将来が不安・・・」
不登校の子どもを抱える保護者の悩みは、常に重石のように、頭にあるのではないでしょうか。
15年以上に渡り、不登校の子どもやその保護者と向き合ってきました。また、現役の公立小中学校カウンセラーでもある心理カウンセラーが、
「不登校になる原因探しではなく、今、どうしたらよいのか?」
をお伝えしていきます。
実際の現場で不登校の子ども達の話を聞いてみると、決まってこう言います。
「学校に行きたくないわけではない。行きたい気持ちはあるけれど、行けない。」
学校に行きたくないわけでもなく、ましてや仮病を使っているわけでもなく、行きたい気持ちはあるのに、体が言うことを聞いてくれない状態にあるのです。
保護者の対応を見ていきましょう。
お子さんにどう接しているか尋ねると、多くのご家庭から返ってくる言葉です。
「なんで行けないの?」
保護者は、子どもが学校に行けない理由を知りたがります。あなたも、そう思っていませんか?
「いじめに遭っているのではないか?」
「友達とうまくいっていないのではないか?」
「苦手な科目があるのではないか?」
「先生と何かトラブルがあったのではないか?」
子どもが学校に行かない理由探しに奔走します。
一人で学校に行けない子どもに、付き添って学校に行く家庭もあります。
教室に入れないのであれば、保健室でもいい、とにかく、学校という建物の中に子どもを送り届けようとします。
学校に行けない理由を聞いても、子どもから答えが返ってこない。答えが返ってきたとしても、釈然とする返答ではない。そうすると、アドバイスが矢継ぎ早に飛びます。
「学校休み続けていると、行きづらくなるよ。」
「1時間でもいいから、授業に出てみては?」
「教室に入れないなら、保健室登校でもいいと思うよ。」
「家にばかり居てないで、少しは体を動かしなさい。」
「高校くらい出てないと、将来困るよ。」
いかがでしょうか?
これら全て、カウンセリング現場で、保護者の方から聞かれたセリフです。
2-3のアドバイスは、保護者自身のどんな気持ちから生じているのでしょう?
全てに当てはまる気持ちは、「不安」です。
「このままずっと学校に行かない、そうすると、将来うちの子はどうなってしまうのだろう?」
という、未来に対する「不安」から、これらの言葉が生じています。
では、この「未来に対する不安」の気持ちは、なぜ、生じるのでしょうか?
それは、あなたは、我が子を愛しているからです。
ご近所の不登校の子に対しても、同じような気持ちが沸いてこないのが、その証拠です。
「今日は起きてくるのかしら」
「今日は学校に行けるだろうか」
「一日中、家の中にいて、精神的によくない」
「このままだと、将来、どうなってしまうのだろう」
朝から晩まで、頭の中は、子どものことでいっぱいではありませんか?
あなたがしなければならないことは、他にもたくさんあります。家事、仕事、他の家族のことだって気になりますね。
ちょっと今日一日を振り返ってみてください。
自分のために費やした時間は、どれくらいありましたか?
あなたが本当にしたい事は、どんなことですか?
ゆっくり眠ること?
ショッピングすること?
テレビを見ること?
本を読むこと?
子どもの事を思うのは、保護者として素晴らしいことです。当たり前、そう思っている人も少なくないでしょう。
我が子を思うのと同じくらい、自分自身のことも大切にしてみませんか?
その姿勢は、どうやって自分の事を大切にしていいかわからない子どもの、良いお手本となります。
自分の時間を犠牲にして、子どものため、子どものためと、朝から晩まで、気持ちも、体も使っています。
なのに、子どもは思うように動いてくれない。努力が報われない虚しさ、怒り、悲しさ、色々な感情が混ざり合っているあなたがいます。
そのまま頑張り続けるのも、もちろん一つの方法です。
一方で、たくさんの事例を見てきた専門家は、保護者が無理なく頑張れる方法を知っています。不登校の子どもを持つ保護者が、解決に繋がるたくさんのヒントを教えてくれたからです。
子どもには子どもの人生があります。
そして、あなたにはあなたの人生があります。
子どもの人生も大切です。
そして、あなたの人生も大切です。
その人生を大切にする方法を、あなたは、どこで学んできたでしょうか?
おそらく、家庭でも、学校でも、社会でも、どの時期においても、どの場所においても、学ぶ機会はなかったと思います。
今、初めて、これから学ぶのです。文字通り、ピカピカの1年生です。
わからなくて当たり前、できなくて当たり前です。
そんな一生懸命に、人生を大切に生きようとするあなたを、私は心から応援します。
どうしていいかわからない、そう道に迷った時、ちょっとだけ足元を照らします。
あなたが、一人で歩いていけるようになるまで、決して、その灯を消すことはありません。
「お母さん、外で体動かすって楽しいよ!一緒にバドミントン行こう!」
不登校サポートこころ塾10代コースに通っているお子さんの保護者から頂いた声です。
さあ、今度は、あなたの番です。
お子さんと、どんな会話をしましょうか?
執筆者:カウンセリングMaNa 丹下坂 愛実
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