【高島心理カウンセラーのつぶやき】

カウンセリング中に起きていること

高島心理カウンセラー

2018/5/14
 

カウンセラーをしていると知ると、冗談交じりにですが、「心を見透かされるようで怖い」と言われることがあります。
中には、本気で思っている人もいるかもしれません。
言葉にしないだけで。

実際、私もカウンセラーになる前は、カウンセラーに対してそんなイメージを漠然と持っていました。
ですから、見透かされているようだと感じる気持ちも、よくわかります。
 

では、現実にはどうなのか。

心を見透かすという点では、当たっているといえば当たっているし、当たっていないといえば当たっていない、と答えるほかないでしょうか。
つまり、見透かせるといえば見透かせるし、見透かせないといえば見透かせない。
 

まず、見透かせない面ですが、エピソードは全く分かりません。

例えば、落ち込んでいる人がいても、
「その人に何があったのか」
「誰に何を言われたのか」
「言われた言葉の何に傷ついたのか」

そういったことは、話してもらってはじめてわかります。
つまり、エスパーではないわけです、カウンセラーは。
 

では、何を見透かせるのか。

それは、相手が「本当に感じていること」です。
ときに、相手自身も気づいていないような。
 

例えば、お客様が「落ち込んでいる」と言ったとします。
その場合、お客様の感じてる「落ち込んでいる」というのは、孤独感なのか、孤立感なのか、疎外感なのか、あるいは思い描いていた自分というイメージが壊れたことによる喪失感なのか。

具体的な感覚まではっきりわかります。
なんなら、お客様より私の方が、よっぽど的確に説明できることも。

 

では、どのような聴き方をすれば、相手が「本当に感じていること」がわかるのでしょう。
それは、一言で言ってしまえば「ペーシング」です。
ですが、技法ととらえない方がいい。

相手と呼吸を合わせるとか、話す調子を合わせるとか、そういったレベルでの技術ではありません。
そうではなく、観察力と共感力をもとに、全身で相手を感じることです。

私の場合は、自分が白いキャンパスになる感じ。
そこに、相手から伝わってきた感覚が絵の具のように塗られていくんです。

その絵の具の色や彩度。
厚み、塗られるスピードや回数、そして質感。
そういった、視覚的情報と絵の具の感触なんかが、自分の身体感覚となり、相手の感情を再現します。

まさしく再現です。
自分の中に、相手が「本当に感じていること」が寸分違わずコピーされる感覚です。

これが、私のカウンセリング中に起きていることです。
相手に耳を傾けるだけでなく、自分を明け渡す感じ。

ですから、言葉は参考程度。
それで、十分なんです。


執筆者:カウンセリングMaNa 高島 昌彦

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